微生物由来の組換えタンパク質

微生物(大腸菌や酵母)発酵を利用して、さまざまなリコンビナントタンパク質を生産します。この技術は、生産プロセスの効率化と早期の上市を実現しています。

微生物プロセスは、安全な発現系であること、製品の品質や再現性を確保しつつ、迅速でコスト効率の高い開発と生産が可能であることなど、多くの利点を備えています。

しかし、微生物発酵の過程で、タンパク質の発現が安定しない、高発現の封入体や組み換えタンパク質を精製する必要があり、タンパク質凝集体の形成につながる、などの課題も残されています。

Avantorは、微生物発現系を利用した組換えタンパク質製造プロセスを支援する製品を幅広くご提供しています。細胞の増殖を助ける発酵製品、タンパク質の発現を促進する試薬、封入体の精製や回収のための製品から最終製品の安定化を助ける賦形剤まで、幅広い製品を提供しています。

Avantor® の J.T.Baker® ブランドは、ICHQ7規格に準拠した、cGMP製造のIPTG をご提供しています。組換えタンパク質の研究開発から、臨床および本格的な製造まで、迅速かつ高品質で信頼性の高いスケールアップを実現します。

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組み換えタンパク質ワークフロー

イノベーションはAvantor®が中核に据えるものです。私たちは、お客様が目的の組換えタンパク質をより早く、より効率的に、そして効果的に開発製造するために必要なあらゆるものを取り扱っています。ワークフローの各段階で使用される高品質の製品とサービスをご覧ください。最高レベルの純度をもつタンパク質とペプチド製品のリストもご覧ください。

ラボでの効率を最大化させましょう。

バイオプロセシングソリューションチームは、お客様の組換えタンパク質プロセスの合理化をお手伝いします。

その方法をご紹介します

組み換えタンパク質とは?

組換えタンパク質は、遺伝子組換え技術を使って人工的に作られます。細胞は通常、DNAベクターにより遺伝子導入され、目的のタンパク質を転写・翻訳するために培養され、溶解され、そして精製されます。目的のタンパク質の収量を最大にするために、組換えタンパク質の精製には様々な方法があります。

組換えタンパク質の技術や研究の進歩により、組換えタンパク質の用途は診断試薬、治療薬、ワクチンなどへと広がっています。

タンパク質はどのようにして組換えタンパク質になるのか?

組換えタンパク質は、組換えDNA(rDNA)が生きた細胞内で発現することで作られます。異なるソースから少なくとも2つのDNA断片を組み合わせたものが組み換えDNAで、これがベクターに挿入され、生きた細胞の中で複製されるようになります。

リコンビナントタンパク質製造

組み換えタンパク質は、微生物(大腸菌)発現系を用いて製造されます。微生物の発現系とは、サイトカイン(エリスロポエチン、EPO)、成長因子(インスリン)、酵素(ウロキナーゼ)など、より小さなタンパク質分子の一群をさします。

目的のタンパク質は細胞内で作られるため、大腸菌発現系を使用した場合、タンパク質の回収は簡単ではありません。不溶性のタンパク質は、他の不純物とともに細菌の細胞質内にある封入体に存在し、その細菌を溶解することで、不溶性の封入体を遊離させることができます。

タンパク質を可溶化し単離した後、機械的および化学的な操作により、タンパク質が適切に折り畳まれ、生物学的に活性なタンパク質が得られます。精製は、他のバイオ医薬品に用いられるものと同様のクロマトグラフィー工程で実施されます。

組み換えタンパク質製造に必要なものは、すべてAvantorで見つけることができます

Avantor® は、組換えタンパク質の製造工程をサポートする製品を幅広くご提供しています。例えば、細胞培養向け製品や、組換えタンパク質精製のための様々なクロマトグラフィー担体、製剤に使用されるポリソルベートなどの賦形剤があります